エクセルの重複した値や文字列を一瞬で探し出す方法
エクセルで作業していると重複した値や文字列が
あるのかどうかチェックしたくなる時がありますよね。
今回は、一瞬で探し出せる方法を伝授させていただきます。
入力済みの値や文字列でも判別可能ですし、
過去に入力した値や文字列に重複があっても一瞬で気付きます。
本当に一瞬です。ビビります。
「絶対に」気付きます。
その方法とは。
「条件付書式」を使います。
条件付書式とは、ある条件を満たすセルに対して、
設定した書式(太字にしたり、赤く塗ったりなど)に
変更するという機能のことですが、まずこの画像を見てください。
この表は、1から2000までの乱数(適当な数字)を
A1からE20の合計100セルにランダムに表示させてある表です。
※RANDBETWEENという関数があり、この関数を使用すると
指定した範囲内で適当な乱数を作成してくれます。
今回は1から2000までの間で適当な数字を表示してあります。
RANDBETWEEN関数は初期設定ではインストールされていないため、
メニューの「ツール」⇒「アドイン」⇒「分析ツール」にチェックを
入れると使用可能になります。今回の場合は、「=RANDBETWEEN(1,2000)」
という式で作成しました。
一見すると、どの数字が重複しているのか。2個以上あるのか。
判別できないですよね。
これを条件付書式を使用することで一瞬のうちに
2個以上ある数字がどれなのか、判別することが出来るようになります。
まずA1セルからE20セルまでを選択します。
必ず「A1」セルから選択してください。
⇒A1がアクティブになっている状態。
※エクセルは文字入力も書式変更も
全ては「範囲選択」から始まります。
次に条件付書式のメニューを出します。
EXCEL2003まで
メニューバーの「書式」⇒「条件付書式」
EXCEL2007,2010
[ホーム]タブ⇒[スタイル]グループ⇒[条件付き書式]
条件付書式の画面が開いたら、
「セルの値が」のところを「数式が」に変更します。
「数式が」に変更するとその右横の横長のBOXが表示されますので、
ここに「=COUNTIF($A$1:$E$20,A1)>1」を入力して下さい。
この「$」マークは、絶対参照の記号です。
そもそもエクセルの数式とは、手入力よりも、
コピーして使いまわすやり方が圧倒的に楽なので、
それ用の機能としてこういうのがあるんだと理解してください。
「絶対参照の$マークが頭に付いている値は
コピーしても値がそのままである」という概念です。
数式の中で使う概念なので、まず「=」を入力します。
次に「A1」を入力したあとに、「F4」キーを押します。
そうすると、以下の順序で循環します。
「$A$1」⇒絶対参照。Aも1も固定されている状態。
↓
「A$1」⇒複合参照。1のみが固定されている状態。
↓
「$A1」⇒複合参照。Aのみが固定されている状態。
↓
「A1」⇒相対参照。何も固定されていない状態。
「=COUNTIF($A$1:$E$20,A1)>1」
この数式は、
「もし、A1セルの値が$A$1:$E$20の範囲の中に
1つよりも多く含まれる場合は設定した書式を変更する。」
という意味です。
「1つよりも多く」とは、つまりは2個以上ということです。
なので、「=COUNTIF($A$1:$E$20,A1)>=2」でもいいです。
余談ですが、条件付書式の数式BOXの中で
矢印キーで数式内のカーソルを移動させたいときは、
「F2]キーを押してください。
さて、数式を入力したら、次は書式の変更です。
この条件付書式の画面の「書式」のボタンを押します。
文字を太字にしたり、セルの背景の色を変えたり
自分の好みに設定してください。
今回は、セルの背景を赤に変更する設定にしました。
これで「OK」ボタンをおすと
A1からE20の全てのセルに条件付書式が設定され、
この範囲の中にある数字の中で2個以上のものだけが、
赤く塗られている状態になります。
こんな感じ。
便利ですよね。
今回は「数字」で試しましたが、
「文字列」でももちろん応用可能ですので、
ご自身の環境によって柔軟に変更してみてください。
実践ではどういう使い方ができるのか。
例えば、2個以上あってはいけないもの
顧客IDやパソコンの製造番号など。
A列に今回のような条件付書式を設定しておけば、
新しいセルに過去に入力された同じ値が2個以上あれば、
値を入力した瞬間に色が変わるわけですから、誰でも気が付くわけです。
数千行、数万行あっても関係ありません。
入力した瞬間に絶対に気付きます。
ぜひご活用下さい。
スポンサーリンク